
この作品のデータ
| 作者 | ピエール=オーギュスト・ルノワール | 同じ作家の作品 12点 |
|---|---|---|
| 制作年 | 1888年 | |
| 時代 | 印象派以後 | 同じ時代の作品 105点 |
| 様式 | — | |
| 種別 | 絵画 | |
| 技法・素材 | 油彩、カンヴァス | |
| 所蔵 | ポーラ美術館神奈川県箱根町 | |
| 有名度 | ★★★ | |
| 展覧会 | わたしたちのルノワール ー日本が恋した永遠のほほえみ大分県立美術館(大分県)2026年11月23日(月)〜2027年1月17日(日) | これから |
髪に花を挿してもらう若い女性を描いたこの絵は、のちにアンリ・マティスが1907年に描いた『髪かざり』の構図の下敷きになりました。印象派の描き方を離れようとしていたルノワールが、アングルにならったくっきりした輪郭で描いた一枚です。
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見どころ
髪に花を挿す手
緑の服の女性が、座る女性の髪に花かざりを着けています。当時のブルジョワ階級の女性には、家で過ごすときに花の髪かざりを着ける習慣がありました。
手に持った花かざり
座っている女性の手にも、髪に挿すのと同じ花かざりがあります。所蔵館の解説も、この手元の花に触れています。
長椅子と赤い肘掛け椅子
二人の女性がつくる縦の線と、後ろの長椅子がつくる横の線が釣り合うように組まれています。手前の赤い肘掛け椅子も含め、印象派の頃より構図が入念に検討されていると所蔵館は解説しています。
不評だった裸婦のあとで
1880年代後半のルノワールは、印象派の描き方から抜け出そうとしていました。手本にしたのは、輪郭のはっきりしたアングルの絵です。ところがこの方針で描いた裸婦は、画商や仲間の画家から好まれませんでした。
そこでルノワールは、近代生活の一場面を描く風俗画に向かいます。1890年前後には、身づくろいのほかにも、同じ年頃の女性たちが楽器を奏でたり花を摘んだりする場面を繰り返し描きました。ピアノを囲む二人を描いた『ピアノに寄る少女たち』も、この流れにある作品です。
ロココへの憧れと明瞭な輪郭
ポーラ美術館は、この主題に18世紀ロココの画家への憧れを読み取れるとしています。ヴァトーやフラゴナールが描いた、甘く生き生きとした女性像です。
一方で描き方は、1880年代を通じて追い求めたアカデミックなものです。人物も、室内に重なる布や家具も、それぞれ明瞭な輪郭で描き分けられています。同じ館には、3年後の1891年に描かれた『レースの帽子の少女』も収められています。
読んだらクイズ
この拡大は、どの見どころ?

手に持った花かざり座っている女性の手にも、髪に挿すのと同じ花かざりがあります。所蔵館の解説も、この手元の花に触れています。
次に見る1枚
よくある疑問
- 『髪かざり』はどこにある?
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神奈川県箱根町のポーラ美術館が所蔵しています。コレクションは展示替えがあるため、館の公式サイトの「展示中の作品から探す」で展示の有無を確かめられます。
- 何が描かれている?
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肘掛け椅子に座った若い女性の髪に、後ろに立つ緑の服の女性が花かざりを着けている場面です。家庭の中の身づくろいを描いた風俗画で、座る女性は白い服に黄緑の帯を締めています。
- マティスの『髪かざり』とはどんな関係?
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フランス語版ウィキペディアによると、この絵の構図がマティスに着想を与え、マティスは1907年に自作の『髪かざり』を描きました。マティスの作品はドイツのシュトゥットガルト州立美術館にあります。
- なぜこの頃のルノワールは日常の場面を描いたの?
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1880年代後半に描いたアングル風の立体的な裸婦が、画商や画家仲間に評判がよくなかったためとされています。そこで、受け入れられやすい近代生活の場面、いわゆる風俗画に向かいました。
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出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル



