
縦131cm、横175cmもある本作を舞踏会の会場まで運ぶのは大変だったため、半分ほどの小さなキャンヴァスで現地スケッチを描き、アトリエで仕上げました。その小さいほうの絵は1990年、7800万ドルという史上2位の値段で日本人実業家が落札しています。踊る人々は実在するルノワールの友人たちで、匿名のモデルではありません。
見どころ
踊るカルデナスとマルゴ
手前左側で踊る黒い帽子の男性はキューバの画家カルデナスです。相方の女性は、当時ルノワールのお気に入りのモデルだったマルゴでした。
ベンチのエステルとジャンヌ姉妹
中央下側のベンチに座っているのはエステル、その背後に立つのは姉のジャンヌです。2人とも玄人のモデルではなく、素人として参加しています。
テーブルを囲む3人
右のテーブルには画家フラン=ラミ、パイプをくわえた画家ノルベール・グヌット、メモを取る批評家リヴィエールが座っています。踊る人々を見物する側の友人たちです。
印象派展に出品された1枚
『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』は、ルノワールが35歳のときに描いた作品で、1877年の第3回印象派展に出品されました。画中の人物は無名のモデルではなく、ルノワールの友人たちが集まって描かれています。関連作品に『庭にて、ムーラン・ド・ラ・ギャレットの木陰』があり、同じ場所を舞台にした別の絵として知られています。
カイユボットの遺贈と初来日
大きいほうの絵は、同じ印象派の画家仲間だったギュスターヴ・カイユボットが購入しました。カイユボットの死後、この絵はフランス政府に寄贈され、オルセー美術館の3階に収蔵されています。2016年には国立新美術館の「ルノワール展」で初めて日本を訪れました。
もう1枚の行方
現場で描いた小さいほうの絵は、1990年に日本人実業家の齊藤了英が7800万ドルで落札しました。当時、絵画史上2位の高値です。その後のバブル経済崩壊で海外に流出し、スイスの人物ともいわれる収集家の手に渡ったとされています。
よくある疑問
- 『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』はどこにある?
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フランス・パリのオルセー美術館の所蔵で、3階に展示されています。もとの持ち主は画家仲間のギュスターヴ・カイユボットで、彼の死後フランス政府に寄贈されました。
- 誰が描かれている?
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踊っている黒い帽子の男性はキューバの画家カルデナス、その相方はルノワールお気に入りのモデルだったマルゴです。中央のベンチにはエステルとその姉ジャンヌが、右のテーブルには画家フラン=ラミ、画家ノルベール・グヌット、批評家リヴィエールが描かれています。
- 小さいほうの絵はどうなった?
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1990年、日本人実業家の齊藤了英が7800万ドル、当時の絵画史上2位の価格で落札しました。その後バブル経済の崩壊で海外へ流出し、スイスの人物ともいわれる収集家の手に渡ったとされています。
- どこで開かれた舞踏会?
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パリのモンマルトルにあったダンスホール「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」での舞踏会です。ルノワールは当時この近くに住み、アトリエから通いながら制作していました。
基本データ
- 作者
- ピエール=オーギュスト・ルノワールPierre-Auguste Renoir
- 制作年
- 1876年
- 種別
- 絵画
- 技法・素材
- 油彩、カンヴァス
- 寸法
- 131 × 175 cm
- 所蔵
- オルセー美術館(パリ)
- 展示室
- 印象派以後
ピエール=オーギュスト・ルノワールのほかの作品
《舟遊びをする人々の昼食》 《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢》
出典・画像について
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