セネシオ

パウル・クレー《セネシオ》1922年
セネシオSenecio
1922年
油彩、カンヴァス(パネルに貼付)、40.3 × 37.4 cm
バーゼル市立美術館
何がすごいのか

副題は「老いていく男の頭部」。クレーは老いた顔をオレンジ・ピンク・黄色・白の幾何学的な断片に分解し、道化師のまだら模様のような仮面に変えました。タイトルの「セネシオ」は、俳優や芸人を指す古い言葉に由来しています。

見どころ

円のなかの色面の断片

円形の輪郭のなかに、平らな幾何学的な色面がパッチワークのように並べられています。この見た目が道化師のまだら模様や仮面を思わせることから、「セネシオ」という題名につながったとされています。

眉を作る三角と曲線

左右の目の上には、それぞれ三角形と曲線が置かれています。この単純な形だけで、片方の眉が吊り上がっているような錯覚が生まれます。

線と余白がつくる緊張

輪郭線とあいまいな形、余白の使い方が、クレーの芸術観をよく表しています。単純な図形の組み合わせが、作者の心から生まれる力によって動き出しているかのようだと評されています。

キュビスムを通った顔

『セネシオ』はスイスの画家パウル・クレーが1922年に手がけた作品です。人間の頭部という主題を、色分けされた長方形へと分解する手法にキュビスムの影響が見て取れます。老いた顔という主題を、装飾的で軽やかな幾何学模様に変換している点が特徴です。

単純な図形が動き出す

クレーの制作原理は、線やあいまいな形、余白といった単純な図形の要素を、作者の内面から生まれるエネルギーによって「動かす」ことにあるとされています。『セネシオ』は、少ない要素で顔という複雑な主題を成立させた例として位置づけられます。

よくある疑問

『セネシオ』はどこにある?

スイスのバーゼル市立美術館(クンストムゼウム・バーゼル)の所蔵です。

誰が描いた?

スイスの画家パウル・クレーです。カンヴァスに油彩で描かれ、板に貼り付けられた状態で保存されています。

なぜ『セネシオ』という題名なの?

画面のなかの平らな幾何学的な色の四角形が、道化師のまだら模様や仮面を連想させることから、芸人・道化師を意味する言葉としてこの題名がつけられたとされています。

基本データ

制作年
1922年
種別
絵画
技法・素材
油彩、カンヴァス(パネルに貼付)
寸法
40.3 × 37.4 cm
様式
キュビスム
所蔵
バーゼル市立美術館

出典・画像について

画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル

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