
客はちょうど12人、中央には髪の長い人物がいて、背後には十字架のような窓枠があります。美術研究家ジャレッド・バクスターは『最後の晩餐』を下敷きにした構図だと唱えています。ゴッホが黒をほとんど使わずに夜空を描いた、数少ない作品のひとつでもあります。
見どころ
十二人の客とキリスト
中央には髪の長い人物がおり、周囲には12人の客がいます。美術研究家ジャレッド・バクスターは、この人数と配置が『最後の晩餐』と重なると指摘しています。背後の窓枠は十字架のようにも見えます。
黒を使わない星空
画面上部には秋の星座がまたたく夜空が広がります。ゴッホはこの絵で初めて、黒をほとんど使わずに夜空を描きました。星座はやぎ座とけんびきょう座の一部、あるいはみずがめ座とも言われますが、はっきりしていません。
去っていく人物
テラスの左側には、影のような人物が去っていく姿が描かれています。ジャレッド・バクスターの説では、この人物は裏切り者ユダに重ねられています。
黒を使わなかった夜空
この絵でゴッホは、初めて黒をほとんど使わずに夜空を描きました。星座はやぎ座とけんびきょう座の一部という説と、みずがめ座という説があり、どちらとも定まっていません。いずれの説でも秋の星座とされています。印象的な星の輝きの表現は、日本の曜変天目茶碗から影響を受けたとも言われています。
モデルになったカフェ
画題になったのは、南フランス・アルル中心部のフォーラム広場に面する『カフェ・ヴァン・ゴッホ』です。1990年代初頭、絵に近づけるために外壁が黄色に塗り直されました。
この絵は大衆文化にもたびたび登場しています。2006年5月にはシャープの液晶テレビ『AQUOS』のコマーシャルに使われ、同年公開の映画『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』にも登場しました。2010年にはSFドラマ『ドクター・フー』第5シリーズの『ゴッホとドクター』で、この絵を再現したカフェテラスが登場し、クロアチアのトロギルにセットが組まれました。
牧師の家に生まれた画家
この構図が『最後の晩餐』を下敷きにしているという説を唱えたのは、美術研究家のジャレッド・バクスターです。ゴッホはオランダ改革派教会の牧師の息子で、父と同じく聖職者の道を目指しましたが断念し、20代後半になって画家を志しました。この絵を描いた頃、弟テオへ『私は宗教が非常に必要だということを毎日感じる』という手紙を送っています。
よくある疑問
- 『夜のカフェテラス』はどこにある?
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オランダのオッテルローにあるクレラー・ミュラー美術館に所蔵されています。ゴッホが南フランス・アルルで描いた作品で、モデルになったカフェは現地の広場に実在しています。
- モデルになったカフェは実在する?
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はい。南フランス・アルル中心部のフォーラム広場に面する『カフェ・ヴァン・ゴッホ』がモデルです。1990年代初頭には、絵に近づけるため外壁が黄色に塗り直されました。
- 星空の星座は何座?
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はっきりしていません。やぎ座とけんびきょう座の一部とする説と、みずがめ座とする説があります。いずれにしても秋の星座とされています。
- 『最後の晩餐』との関係は?
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美術研究家ジャレッド・バクスターが唱えた説です。カフェの客がちょうど12人で、中央に髪の長い人物、その背後に十字架のような窓枠があり、左側で立ち去ろうとする影の人物はユダとも言われます。ゴッホは牧師の息子で、自身も聖職者を志した過去があり、この絵を描いた頃に弟テオへ『私は宗教が非常に必要だということを毎日感じる』と手紙を送っています。
基本データ
- 作者
- フィンセント・ファン・ゴッホVincent van Gogh
- 制作年
- 1888年9月
- 種別
- 絵画
- 技法・素材
- 油彩、カンヴァス
- 寸法
- 81.0 × 65.5 cm
- 様式
- ポスト印象派
- 所蔵
- クレラー・ミュラー美術館(オッテルロー)
- 展示室
- 印象派以後
フィンセント・ファン・ゴッホのほかの作品
《ジャガイモを食べる人々》 《自画像》 《タンギー爺さん》 《ひまわり》 《ファンゴッホの寝室》 《星月夜》 《花咲くアーモンドの木の枝》
出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル