レースの帽子の少女

ピエール=オーギュスト・ルノワール《レースの帽子の少女》1891年
レースの帽子の少女Girl in a Lace Hat
1891年
油彩、カンヴァス、55.1 × 46.0 cm
ポーラ美術館(箱根)

この作品のデータ

作者ピエール=オーギュスト・ルノワール同じ作家の作品 12点
制作年1891年
時代印象派以後同じ時代の作品 105点
様式—
種別絵画
技法・素材油彩、カンヴァス
所蔵ポーラ美術館箱根
有名度★★★
展覧会わたしたちのルノワール 日本が愛した、幸せの画家静岡市美術館(静岡県)2026年9月22日(火)〜11月15日(日)開催中
何がすごいのか

ルノワールは、自分で選んだ帽子や衣装をモデルに渡して描くこともあったといいます。仕立屋の父とお針子の母のもとで育ち、布の質感を描くのが得意な画家でした。この少女がかぶる白いレースの帽子も、重なり合う筆の跡だけで、生地の軽さまで伝わってきます。

見どころ

白いレースの帽子

白いレースにピンクのリボンを添えた、ボリュームのある帽子です。短い筆の跡を重ねて、レースの質感と軽やかさを描き出しています。

振り向く少女の顔

少女は体を横に向け、顔だけをこちらへ振り向けています。頬の赤みと、夢見るような表情が見どころです。

ふくらんだ袖

白いドレスの袖は、肩の部分が大きくふくらんでいます。ポーラ美術館は、この袖口のボリュームの描き方に、衣装の質感をとらえるルノワールの腕前が表れていると解説しています。

注文肖像画とは違う肖像

ヨーロッパの肖像画の多くは、王族や貴族が画家に注文して描かせたものでした。描かれた人物が誰なのかがはっきりしていて、モデルは鑑賞者のほうを向き、権力や地位を示すポーズや服装をとるのが特徴です。

印象派の画家たちは、家族や友人の肖像に、当時の日常生活の情景を織り込みました。なかでもルノワールは肖像画を数多く描いています。ポーラ美術館は、彼の描いた女性の肖像が当時の暮らしやファッションの記録にもなっていると説明しています。本作も、1880年の『イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢』と同じく、少女の上半身を大きくとらえた肖像です。

衣装も用意した画家

ルノワールは、自分で選んだ帽子や衣装をモデルに用意することがあったようです。白いレースの帽子の清々しさが少女の甘い魅力を引き立てている、というのがポーラ美術館の見立てです。

本作が描かれた翌年の1892年には、白とピンクのドレスの少女2人を描いた『ピアノに寄る少女たち』が完成しています。同じ年代の作品を並べると、衣装の描き方の違いや共通点を見比べられます。

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よくある疑問

『レースの帽子の少女』はどこにある?

神奈川県箱根町仙石原のポーラ美術館が所蔵しています。同館のコレクションを代表する作品のひとつです。コレクションは展示替えがあるため、展示中かどうかは館のウェブサイトの「展示中の作品から探す」で確かめられます。

何が描かれている?

白いレースの帽子をかぶった少女の胸から上を描いた肖像画です。1891年の油彩で、大きさは55.1×46.0cmです。少女は体を横に向け、両手を前で重ねて、顔だけをこちらに向けています。

なぜ帽子や服がこんなに丁寧に描かれている?

ルノワールは衣装の質感を描くのを得意としていました。ポーラ美術館は、仕立屋とお針子を両親にもつ生い立ちが関係していたのかもしれないと解説しています。ルノワールにとって、帽子をはじめとするファッションは女性像を生き生きと見せるための大切な要素でした。

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ピエール=オーギュスト・ルノワールのほかの作品

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