
この作品のデータ
| 作者 | エドゥアール・マネ | 同じ作家の作品 6点 |
|---|---|---|
| 制作年 | 1880年 | |
| 時代 | 印象派以後 | 同じ時代の作品 105点 |
| 様式 | 印象派 | 同じ様式の作品 20点 |
| 種別 | 絵画 | |
| 技法・素材 | 油彩、カンヴァス | |
| 所蔵 | ヴァルラフ=リヒャルツ美術館ケルン | |
| 有名度 | ★★★ | |
| 展覧会 | ゴッホの跳ね橋と印象派の画家たち ヴァルラフ=リヒャルツ美術館所蔵名古屋市美術館(愛知県)2026年9月19日(土)〜11月29日(日) | 開催中 |
マネはこの絵を800フランで売りましたが、買い手のシャルル・エフリュッシは1,000フランを送ってきました。マネは差額のお返しにアスパラガス1本だけの小さな絵を描き、「あなたの束から1本抜けていました」と書き添えて届けています。
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見どころ
紫がかった穂先
白いアスパラガスの穂先は、すべて画面の右へそろえて置かれています。紫に見える穂先には、赤・青・緑・黄などの色が1本ずつ塗り分けられていると指摘されています。白い茎と暗い背景を見分けさせているのも、この穂先と下の緑の葉です。
束を締める2本の柳
束は2本の細い柳の枝で縛られています。野菜を運ぶときに使われたものです。茎の部分は細い筆で線を並べたり交差させたりして描かれ、絵の具はパレットではなく画面の上で混ぜられています。
緑の葉の寝床と署名
束の下には、左から右下へ緑の葉が敷かれています。マネの伝記を書いたテオドール・デュレは、これを「緑の草の寝床」と呼びました。左下の白っぽい台の上には「manet」の署名があります。
古い描き方と新しい描き方
上半分の背景は、黒みがかった茶色で塗られています。2008年にヴァルラフ=リヒャルツ美術館が裏から光を当てて調べたところ、マネはこの茶色を灰色の下地の上に平筆で薄く塗っていました。アスパラガスの部分は塗り残してあり、そこまでは昔の巨匠と同じ手順です。
ところがアスパラガスそのものは、細い筆の線を並べ、交差させて描いています。色はパレットで混ぜず画面の上で混ぜ、ところどころ絵の具を厚く盛っています。同館の館長だったゲルト・フォン・デア・オステンは、この絵を「まったく印象派的に、しかも見事な正確さで描かれている」と評しました。
持ち主をたどると見えるもの
エフリュッシは1880年にマネのアトリエでこの絵を手に入れました。1900年前後にパリの画商ローゼンベルクへ渡り、ベルリンのカール・ベルンシュタイン夫妻を経て、1907年に画家マックス・リーバーマンのものになります。その後、旧姓リーバーマンのケーテ・リーツラー、旧姓リーツラーのマリア・ホワイトへと受け継がれ、絵はニューヨークに移りました。
1968年、ケルンでの購入を呼びかけたのが銀行家のアプスでした。アプスはナチス時代、ユダヤ人の企業の強制売却にかかわっていました。ハーケの作品は、この絵を部屋の中央のイーゼルに置き、壁の10枚のパネルで持ち主の社会的な立場と売買の値段を示す構想でした。1997〜98年の展覧会では、マネの絵がハーケの作品とともに2か月間展示されました。マネ晩年の作には、ほかに『フォリー・ベルジェールのバー』があります。
読んだらクイズ
この拡大は、どの見どころ?

束を締める2本の柳束は2本の細い柳の枝で縛られています。野菜を運ぶときに使われたものです。茎の部分は細い筆で線を並べたり交差させたりして描かれ、絵の具はパレットではなく画面の上で混ぜられています。
次に見る1枚
よくある疑問
- 『アスパラガスの束』はどこにある?
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ドイツ・ケルンのヴァルラフ=リヒャルツ美術館にあります。1968年、同館の支援団体などの手で買い取られ、ケルンに来ました。
- アスパラガス1本の絵はどこにある?
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パリのオルセー美術館が所蔵しています。題は『アスパラガス』で、エフリュッシへの贈り物となったあと、画商を経て1959年に国のものとなりました。1986年からオルセー美術館にあります。
- なぜ現代美術の作品になったの?
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1974年、美術家ハンス・ハーケがこの絵の歴代の持ち主と売買の値段を調べ、パネルにまとめた作品を作りました。購入を呼びかけた銀行家ヘルマン・ヨーゼフ・アプスのナチス時代の経歴に触れていたため、予定していた展覧会では展示されませんでした。この作品は2004年にケルンのルートヴィヒ美術館が収蔵しています。
- 1日で描いたって本当?
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そうだったと考えられています。2008年の調査で、絵の具が乾く前に次の色を重ねる描き方が確かめられました。このことから、マネは一度の作業でこの絵を仕上げたとみられています。
エドゥアール・マネのほかの作品
《草上の昼食》 《オランピア》 《笛を吹く少年》 《バラ色のくつ(ベルト・モリゾ)》 《フォリー・ベルジェールのバー》



