この作品のデータ
| 作者 | フアン・カレーニョ・デ・ミランダ | |
|---|---|---|
| 制作年 | 1680年頃 | |
| 時代 | バロック・ロココ | 同じ時代の作品 37点 |
| 様式 | — | |
| 種別 | 絵画 | |
| 技法・素材 | 油彩、カンヴァス | |
| 所蔵 | プラド美術館マドリード | 同じ所蔵の作品 11点 |
| 有名度 | ★★★ |
『着衣のエウヘニア・マルティネス・バリェホ』のモデルは、6歳ですでに体重が70キロあった少女です。国王カルロス2世の注文で宮廷画家カレーニョが描き、裸の姿を描いた対作品もあります。この2枚は、のちにゴヤが描く『裸のマハ』と『着衣のマハ』の先例として指摘されてきました。
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見どころ
疑い深そうな表情
少女は不機嫌で疑い深そうな顔つきでこちらを見ています。残された作品からは、カレーニョがベラスケスと同じく、こうした人物にもできるかぎり尊厳を与えようとしたことがうかがえます。
朱色の豪華なドレス
胸元から裾まで、花模様で飾られた朱色のドレスが画面の大半を占めます。この華やかな衣装は、少女の身体と意図して対照をなすように描かれています。
ヴェネツィア派の筆致
ドレスは、繊細で温かいヴェネツィア派の筆づかいで描かれています。このやわらかな描写が、少女の険しい表情を和らげる役目を果たしています。
宮廷が求めた特別な肖像画
カレーニョはこの作品で、ベラスケスの『バリェーカスの少年』に連なる題材を選びました。特殊な身体的・精神的障害をもつ人物をモデルにした肖像画です。この種の絵はスペインの宮中で特に好まれ、本作も国王カルロス2世が専属画家のカレーニョに描かせました。
旧王宮の目録によると、カレーニョはこうした肖像画を数多く描いていましたが、そのほとんどは現存していません。本作は、そのわずかに残った作品の1枚です。
宮廷で話題になった少女
エウヘニアは、マドリードの宮廷に召し出されると大変な話題になりました。王家の人々や来客に見せるため、宮殿の祝い事や集まりに出ていたと考えられています。ただし、宮廷に住まいを与えられて仕えていた人々には含まれていなかったようです。
ゴヤのマハへ続く2枚
本作と裸の対作品は、かなりの評判を呼んだようです。数多くの複製が残っていることが、その証拠とされています。
2枚は王室のコレクションに入っていました。18世紀の画家フランシスコ・デ・ゴヤはこれを見た可能性があり、同じ女性を裸と着衣で描き分けた『裸のマハ』と『着衣のマハ』の先例として指摘されてきました。ゴヤの2枚もプラド美術館の所蔵です。
読んだらクイズ
この拡大は、どの見どころ?

朱色の豪華なドレス胸元から裾まで、花模様で飾られた朱色のドレスが画面の大半を占めます。この華やかな衣装は、少女の身体と意図して対照をなすように描かれています。
次に見る1枚
よくある疑問
- 『着衣のエウヘニア・マルティネス・バリェホ』はどこにある?
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スペインのマドリードにあるプラド美術館が所蔵しています。対作品の『裸のエウヘニア・マルティネス・バリェホ』も、同じプラド美術館の所蔵です。
- モデルは誰?
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モデルは、「怪物(ラ・モンストルア)」と呼ばれた少女エウヘニア・マルティネス・バリェホです。6歳で体重が70キロあり、カルロス2世の宮廷に召し出されたときには大きな話題になりました。その体つきは、クッシング症候群のようなホルモン分泌の異常によるものと推測されています。
- 誰が描いた?
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スペインのバロック期の画家フアン・カレーニョ・デ・ミランダです。国王カルロス2世の専属画家で、本作も王からの依頼で描きました。
- 『裸のエウヘニア・マルティネス・バリェホ』と何が違う?
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同じ少女を、本作は朱色のドレスを着た姿で、対作品は裸の姿で描いています。2枚はどちらも1680年頃の制作です。
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出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル



