
この作品のデータ
| 作者 | 作者不詳 | 同じ作家の作品 4点 |
|---|---|---|
| 制作年 | 鎌倉時代後期(制作年不詳) | |
| 時代 | 日本・近世まで | 同じ時代の作品 42点 |
| 様式 | — | |
| 種別 | 絵画 | |
| 技法・素材 | 絹本著色、掛幅 | |
| 所蔵 | 福島県立博物館会津若松市 | |
| 有名度 | ★★★ | |
| 展覧会 | 特別展「仏画の力―東北 珠玉の仏教絵画―」仙台市博物館(宮城県)2026年9月18日(金)〜11月8日(日) | 開催中 |
来迎図の菩薩はふつう楽器を奏でながら降りてきますが、この絵の二十五菩薩は誰も楽器を持たず、舞っています。楽器は、絵のまわりに描いた表装の部分に配されています。金色の日輪と銀色の月、龍まで描き込んだ図は、ほかに例がないとされる鎌倉時代の大作です。
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見どころ
金色の阿弥陀如来
画面左寄りに立つのが阿弥陀如来です。右手を曲げ、左手を下ろして、指を捻じる来迎印を結んでいます。如来も菩薩も全身が金色で、衣には細い金箔を貼る切金の文様が細かく施されています。
空に浮かぶ日輪
画面の右上に、金色の丸い日輪が浮かんでいます。来迎図の空に太陽と月を描くことは、ほかの作品に例がないとされています。
往生者の臨終の部屋
右下の建物の中に、迎えを受ける往生者がいます。枕元には阿弥陀三尊の来迎図が掛けられ、引磬(いんきん)という鳴り物を持った善知識が付き添っています。当時の臨終の作法を伝える場面です。
左上から斜めに降りる聖衆
縦に長い画面の中で、阿弥陀如来と菩薩たちは左上から右下へ、対角線に沿って降りてきます。行き先は、画面下で死を迎えようとしている往生者です。
阿弥陀如来のまわりには、蓮台を捧げる観音菩薩、手を合わせる勢至菩薩、天蓋をさしかける菩薩がいます。行列の先頭では、2人の幡を持つ童子が往生者の庭先に立ち、迎えの到着を告げています。空には2人の飛天も舞っています。
四季の花と鳥のいる庭
往生者の家のまわりには、四季の草花が配され、蝶や鶯も小さく描かれています。こうした自然の描写は、日本風の絵画であるやまと絵の資料としても貴重とされています。
文化庁の解説は、本図を表現技術にすぐれ、ほかに例のない図様をもつ鎌倉時代の来迎図の大作と評価しています。作者は伝わっていません。
よくある疑問
- 『阿弥陀二十五菩薩来迎図』はどこにある?
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福島県会津若松市の福島県立博物館が所蔵しています。1991年6月21日に国の重要文化財に指定されました。もとは会津若松市にある浄土宗の寺、高巌寺に伝わっていた作品です。
- 来迎図とは何?
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信者が亡くなるとき、阿弥陀如来と菩薩たちが現れて極楽浄土へ迎えに来る場面を描いた絵です。『観無量寿経』に説かれる情景で、平安時代以降、浄土教の信仰が広まるにつれて数多く描かれました。
- 知恩院の『早来迎』と同じ作品?
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別の作品です。京都・知恩院の国宝『阿弥陀二十五菩薩来迎図』は「早来迎」と呼ばれ、斜めの構図で如来を立ち姿に描く来迎図の代表例です。この福島県立博物館の作品も同じ斜めの構図をとりますが、舞う菩薩や日輪と月など、ほかにない図様をもっています。
- いつ描かれた?
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制作年を記した資料はありません。文化庁の解説は、諸尊がみな金色で表されていること、顔の表現、切金文様の種類の多さと細かさから、鎌倉時代後期の作と考えています。
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出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル
