日本の工芸品を眺める娘たち

ジェームズ・ティソ《日本の工芸品を眺める娘たち》1869年
日本の工芸品を眺める娘たちYoung Women Looking at Japanese Articles
1869年
油彩、カンヴァス、70.5 × 50.2 cm
シンシナティ美術館(シンシナティ)

この作品のデータ

作者ジェームズ・ティソ
制作年1869年
時代近代同じ時代の作品 43点
様式—
種別絵画
技法・素材油彩、カンヴァス
所蔵シンシナティ美術館シンシナティ
有名度★★★
展覧会シンシナティ美術館展 ~アメリカに渡ったヨーロッパの至宝~富山県美術館(富山県)2027年1月23日(土)〜4月11日(日)これから
何がすごいのか

二人の若い女性がのぞき込んでいるのは、日本から持ち込まれた品々です。描かれた室内と品物は、画家ティソ自身のアジア美術のコレクションだとする研究があります。1853年のペリー来航のあとヨーロッパで高まったジャポニスムの熱を、パリの室内で描いた一枚です。

見どころ

のぞき込む二人

白い服の女性が、赤い服の女性の肩に手を添えています。二人は身をかがめて、左にある赤い木組みの品を間近から見つめています。どちらも好奇心に満ちた表情で描かれています。

花模様の布

品物を載せた台には、灰色の地に白や赤の花模様を散らした布が掛けられています。その下には、青い鉢と彫刻の入った小さな台も見えます。

右奥の金色の棚

右奥には、金の装飾がついた棚と格子の衝立が並んでいます。研究では、この室内そのものがティソの豪華な住まいを描いたものとされています。

画家の収集品を描いた絵

2009年に南フロリダ大学に提出された修士論文は、この絵がティソ自身のアジア美術のコレクションと、豪華な室内を描いたものだと論じています。論文によると、この絵はふつう、のちのロンドン時代の作品や連作「パリの女」を通して読まれてきました。

論文はそうした読み方に対して、この絵をそれ自体として見直すべきだと主張しています。初期のティソのジャポニスムを取るに足りないものとみる見方にも異を唱えました。そして、第二帝政期のパリで、画家が経済的・社会的な地位を固めるために自分を演出した絵として読み解いています。

翌年のロンドン行き

この絵を描いた翌年、普仏戦争が始まると、ティソはパリを離れてロンドンに移りました。代表作として知られる風俗画の多くは、そのあとイギリスで描かれています。

日本の美術を絵に取り入れた画家はほかにもいます。1880年代には、ゴッホが浮世絵を背景いっぱいに描き込んだ《タンギー爺さん》を残しています。

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よくある疑問

『日本の工芸品を眺める娘たち』はどこにある?

アメリカ・オハイオ州のシンシナティ美術館が所蔵しています。1984年に、ヘンリー・M・グッドイヤー医師の寄贈で館に入りました。展示されているかどうかは時期によって変わるため、館の公式コレクションページで確かめられます。

ジャポニスムとは何?

日本の美術や工芸品への熱狂が、ヨーロッパの美術に影響を与えた現象を指す言葉です。1853年のペリー来航のあとに高まりました。この絵は、その流行のさなかのパリで描かれています。

ティソはほかにも日本を題材にした絵を描いた?

1860年代のティソは日本を題材にした絵を何点も描いており、この絵もその一つです。研究では、徳川昭武の絵の教師を務めたことが、ティソの画業と収集家としての評判の転機になったと指摘されています。

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