真珠の首飾りの女

ヨハネス・フェルメール《真珠の首飾りの女》1663〜1665年頃
真珠の首飾りの女Woman with a Pearl Necklace
1663〜1665年頃
油彩、カンヴァス、56.1 × 47.4 cm
絵画館(ベルリン)
何がすごいのか

フェルメールは壁に地図を、椅子にリュートに似た楽器を描いていましたが、完成前に塗りつぶして、鑑賞者の目が女性と鏡だけに向くよう画面を整理しました。黄色い上着はフェルメール家に実在した衣装とされ、複数の作品に繰り返し登場します。第二次世界大戦中は岩塩坑に隠され、米軍に発見されました

見どころ

鏡をのぞき込む横顔

女性は真珠のネックレスの黄色いリボンを手に取り、壁の鏡に映った自分の姿を見つめています。窓からの光が乳白色の壁を通してやわらかく女性を照らしています。

テーブルの化粧道具

手前のテーブルには宝石箱や象牙の櫛、パウダーボックスが並び、朝の化粧を終えたばかりであることを示しています。科学調査により、当初は床のタイル模様も描かれていたことがわかっています。

画面左端の黄色いカーテン

画面左に引き戻された黄色のカーテンは、女性が着る上着のレモンイエローと呼応し、絵の両端で色のバランスを作っています。カーテンの奥には中国製の壺もわずかに見えます。

空席の椅子が示すもの

画面には座り手のいない椅子が2脚描かれています。一部の研究者は、画面の外にいる男性、おそらく求婚者の存在をほのめかしていると考えています。

壁の鏡についても、女性の内省を表すという見方と、はかなさを意味するヴァニタスの象徴だとする見方の両方があります。

21点まとめて競売にかけられた日

この絵はフェルメールのパトロン、ピーテル・ファン・ライフェンのコレクションに由来します。所有者はディシウス家に移り、1696年にアムステルダムで開かれた競売では、21点ものフェルメール作品とともに売却されました。

その後何人かの収集家の手を経て、1874年にベルリンの絵画館が購入しました。

よくある疑問

『真珠の首飾りの女』はどこにある?

ベルリンの絵画館が所蔵しています。第二次世界大戦中は岩塩坑に避難させられ米軍に発見されたのち、1956年以降にベルリンへ返還されました。

『真珠の耳飾りの少女』と同じ絵?

別の作品です。混同されやすいですが、『真珠の耳飾りの少女』はマウリッツハイス美術館所蔵の別の肖像画で、こちらは鏡を見る女性を描いた風俗画です。

黄色い上着はどんな服?

白い毛皮で縁取られた黄色いサテンの上着です。フェルメールの遺品目録に記載された、妻カタリーナのものと思われる衣装だと考えられています。同じ上着は『リュートを持つ女性』など複数の作品にも登場します。

誰が描いた?

オランダ黄金時代の画家ヨハネス・フェルメールが1663年から1665年頃に制作しました。

基本データ

作者
ヨハネス・フェルメールJohannes Vermeer
制作年
1663〜1665年頃
種別
絵画
技法・素材
油彩、カンヴァス
寸法
56.1 × 47.4 cm
様式
オランダ黄金時代の絵画
所蔵
絵画館(ベルリン)

ヨハネス・フェルメールのほかの作品

《牛乳を注ぐ女》 《デルフト眺望》 《真珠の耳飾りの少女》 《絵画芸術》 《地理学者》

出典・画像について

画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル

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