雨霽

竹内栖鳳《雨霽》1928年(昭和3年)
竹内栖鳳Takeuchi Seihō
雨霽After a Shower
1928年(昭和3年)
絹本著色、六曲一双屏風、各171.2 × 369.0 cm
足立美術館(島根県安来市)

この作品のデータ

作者竹内栖鳳
制作年1928年(昭和3年)
時代日本・近代同じ時代の作品 19点
様式—
種別絵画
技法・素材絹本著色、六曲一双屏風
所蔵足立美術館島根県安来市
有名度★★★
展覧会秋季特別展「侍-日本画の革新に挑んだ7人-」足立美術館(島根県)2026年8月31日(月)〜11月30日(月)開催中
何がすごいのか

ある資産家が長く手元に秘蔵し、一般の目にまったく触れたことがなかった屏風です。足立美術館が収蔵し、2011年に「幻の大作」として初めて公開しました。各隻の幅が369cmある六曲一双の画面に、雨上がりの風の中の鳶が描かれています。

見どころ

幹をつかむ鳶

大きくうねる柳の木の上で、一羽の鳶が幹を力強くつかんでいます。茶色の羽と鋭い目つきが、淡い色の画面の中で目を引きます。

風に揺れる柳の枝葉

柳の枝葉は、右から吹きつける強い風に揺れています。足立美術館は、枝葉の動きや鳥の姿など、瞬間的な情景が卓越した描写で表されていると解説しています。

空を飛ぶ小さな鳥

もう片方の隻の右端には、小さな鳥が一羽だけ飛んでいます。鳶のいる隻とは反対に、こちらの隻は大きく空いた画面になっています。

秘蔵されていた大作

足立美術館は、横山大観をはじめとする東京の画家の作品とともに、京都の画家の作品も数多く所蔵しています。2011年に開かれた「竹内栖鳳と京都の日本画」展では、上村松園や橋本関雪らの作品と並べて、新たに収蔵した『雨霽』が初めて一般に公開されました。

それまでこの屏風は、ある資産家が長いあいだ秘蔵していたため、ほとんど知られていませんでした。同館はこれを「幻の大作」と紹介しています。

円山四条派の写生と西洋の写実

栖鳳は1864年に京都で生まれ、土田英林と幸野楳嶺に学びました。円山四条派の伝統的な写生を土台に、西洋画の写実性を取り入れた新しい描き方を生み出しています。

文展が始まると審査員を務め、官展を中心に意欲作を発表しました。画塾「竹杖会」を主宰して多くの弟子を育て、次の世代の京都の画家に大きな影響を与えました。『雨霽』は、60代に入った栖鳳が描いた大画面の屏風です。

よくある疑問

『雨霽』はどこにある?

島根県安来市の足立美術館が所蔵しています。2011年に新たな収蔵品として初めて公開されました。展示されているかどうかは時期によって変わります。

「雨霽」の読み方と意味は?

「うせい」と読み、雨上がりのことです。雨がやんで空が晴れた直後の、風の残る情景が描かれています。

同じ題の『雨霽』はほかにもある?

栖鳳は1907年(明治40年)の第1回文展にも『雨霽』という六曲一双の屏風を出品しています。こちらは東京国立近代美術館が所蔵する墨で描いた作品で、雨上がりの樹上で羽づくろいする鷺の群れと、柳の枝葉が描かれています。足立美術館の『雨霽』は、それから21年後に絹に彩色で描かれた別の作品です。

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出典・画像について

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