蛇使いの女

アンリ・ルソー《蛇使いの女》1907年
アンリ・ルソーHenri Rousseau
蛇使いの女La encantadora de serpientes
1907年
油彩、カンヴァス、169 × 189.5 cm
オルセー美術館(パリ)
何がすごいのか

ルソーは一度もフランス国外に出たことがありませんでした。密林の植物はすべて、パリの植物園でのスケッチと雑誌の挿絵から組み立てたものです。オルセー美術館はこの絵を「不穏なエデンの庭にある黒いイブ」と表現しています。

見どころ

闇に光る白い目

画面左側で笛を吹く女性は黒いシルエットで描かれ、目だけが白く光っています。満月からの月明かりに照らされた姿が詳細に描き込まれています。

笛に魅せられた蛇

音楽に魅了された蛇が、画面全体に水平に伸びています。飼い慣らされた動物のように従順に女性のもとに集まっています。

植物園で描いた密林

画面右側には熱帯の植物が生い茂っています。ルソーがパリの植物園でスケッチしたさまざまな植物をもとに描かれた、想像上のジャングルです。

一度も熱帯を見なかった画家

この絵は画家ロベール・ドローネーの母によって依頼され、制作されました。ルソーは彼女が話したインドでの経験を聞いて、この作品の主題を決めたといわれています。これはルソーの最初の大作であり、1907年の秋のサロンに展示されました。ルソーはフランス国外を旅行したことがなく、絵画に描かれたエキゾチックな植物は、パリ植物園を訪れた経験や雑誌の挿絵から生み出されました。

3館を渡り歩いた1枚

ロベール・ドローネーはこの絵を1922年に美術商ジャック・ドゥーセに売却しました。ドゥーセはこの絵を国に遺贈し、1936年からルーヴル美術館に展示されました。その後1978年にパリ市立近代美術館に移され、1985年からオルセー美術館で展示されています。

よくある疑問

『蛇使いの女』はどこにある?

パリのオルセー美術館の所蔵です。1936年からルーヴル美術館、1978年からパリ市立近代美術館で展示され、1985年からオルセー美術館に移されました。

ルソーは本当にジャングルに行った?

いいえ。ルソーはフランス国外を旅行したことがありません。絵画のエキゾチックな植物は、パリ植物園を訪れたことや雑誌から想像して描いたものです。

誰の依頼で描かれた?

画家ロベール・ドローネーの母によって依頼され、制作されました。ルソーは彼女が話したインドでの経験を聞いて、この作品の主題を決めたといわれています。本作はルソー最初の大作で、1907年の秋のサロンに展示されました。

後の作品に影響を与えた?

はい。シルビア・プラスの1957年の詩「スネークチャーマー」や、ウィラード・エリオットの1975年の作曲がこの絵に触発されました。オーストラリアの画家ブレット・リビングストーン・ストロングによる本作へのオマージュ作品は、1987年のフリートウッド・マックのアルバム「タンゴ・イン・ザ・ナイト」のカバーに使われています。

基本データ

作者
アンリ・ルソーHenri Rousseau
制作年
1907年
種別
絵画
技法・素材
油彩、カンヴァス
寸法
169 × 189.5 cm
様式
素朴派
所蔵
オルセー美術館(パリ)

アンリ・ルソーのほかの作品

《眠るジプシー女》 《夢》

出典・画像について

画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル

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