
金地に浮かぶ2人は、クリムト自身と恋人エミーリエ・フレーゲがモデルとされています。全身を覆う金箔の表現は『金の時代』と呼ばれる時期の技法で、しばしば日本の琳派の影響を受けたと指摘されています。
見どころ
抱き合う2人の横顔
男性は女性の頬に口づけ、女性は目を閉じてその手に自分の手を重ねています。2人を包む金地は、クリムトが『金の時代』に多用した金箔の技法によるものです。この2人の顔立ちは、クリムト自身と恋人エミーリエ・フレーゲがモデルとされています。
男性のマントの四角模様
男性がまとうマントには、黒と白を基調にした四角形の模様が並びます。金箔を使ったこの装飾表現は、しばしば日本の琳派の影響を受けたものと指摘されています。美術史学者の新関公子は、この模様がオーストリア応用美術館所蔵の漆塗り見本にインスパイアされたと推測しています。
花に埋もれる足元
2人は色とりどりの花が咲く草地の縁にひざまずいています。180×180cmの正方形のカンヴァスいっぱいに、全身を覆う金箔の表現が広がる構図です。
クンストシャウでの高評価
『接吻』は1908年、ウィーンで開かれた総合芸術展『クンストシャウ』で発表されました。会場では大好評を博し、会期が終わると同時にオーストリア政府に買い上げられ、以来クリムトの代表作の一つとされています。
収蔵先はベルヴェデーレ宮殿
この絵は、ウィーンのベルヴェデーレ宮殿内にあるオーストリア・ギャラリー(オーストリア絵画館)に収蔵されています。縦横ともに180cmの正方形のカンヴァスに、油彩で描かれた作品です。
原題は『Der Kuss』
ドイツ語の原題は『Der Kuss』で、直訳すると『接吻』にあたります。英語圏では『The Kiss』の題で紹介されています。1907年から1908年にかけて描かれ、キャンバスに油彩で仕上げられました。
よくある疑問
- 『接吻』はどこにある?
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オーストリア・ウィーンのベルヴェデーレ宮殿にあるオーストリア・ギャラリー(オーストリア絵画館)が所蔵しています。1908年の展覧会終了後、オーストリア政府が買い上げて以来の所蔵です。180×180cmの正方形のカンヴァスに油彩で描かれています。
- モデルは誰?
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クリムト自身と、恋人だったエミーリエ・フレーゲがモデルとされています。2人が抱き合う横顔が、金地の中央に描かれています。
- なぜ金色が多いの?
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クリムトが『金の時代』と呼ばれる時期に金箔を多用した作品を多く手がけたためです。この技法はしばしば日本の琳派の影響を受けたと指摘されています。
- マントの模様の由来は?
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確定した記録はありませんが、美術史学者の新関公子は、男性側マントの模様について、オーストリア応用美術館が万博出品作から購入した『漆塗見本衝立』や『漆塗見本額』にヒントを得たのではないかと推測しています。
基本データ
- 作者
- グスタフ・クリムトGustav Klimt
- 制作年
- 1907〜1908年
- 種別
- 絵画
- 技法・素材
- 油彩、カンヴァス
- 寸法
- 180 × 180 cm
- 様式
- 象徴主義
- 所蔵
- オーストリア・ギャラリー(ウィーン)
- 展示室
- 印象派以後
グスタフ・クリムトのほかの作品
《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 I》 《ダナエ》 《ユディトII》
出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル