
この作品のデータ
| 作者 | ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ | 同じ作家の作品 5点 |
|---|---|---|
| 制作年 | 1595年頃 | |
| 時代 | ルネサンス | 同じ時代の作品 58点 |
| 様式 | バロック | 同じ様式の作品 18点 |
| 種別 | 絵画 | |
| 技法・素材 | 油彩、カンヴァス | |
| 所蔵 | ボルゲーゼ美術館ローマ | |
| 有名度 | ★★★名画クイズで出題(全作品の解放) |
果物籠には病気の葉やひび割れたイチジクまで正確に描き込まれています。理想化を拒み、見たものをそのまま写した結果です。2012年の調査で、実物を見ながらキャンバスに直接下描きしていたことが判明しました。ローマ到着直後のカラヴァッジョは、この絵で古代の伝説的画家ゼウクシスを意識していたのかもしれません。
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見どころ
気だるげな視線
少年は肩をはだけ、薄く口を開け、首をかしげたトロンとした目で鑑賞者を見ています。風俗画にも肖像画にも見える曖昧な描き方です。
肩と衣服の襞
肩を出した衣服の襞まで丁寧に描き込まれ、カラヴァッジョが人物と静物を同じ集中力で描いたことがうかがえます。
写実を極めた果物籠
籠には桃、4房のブドウ、裂けたザクロ、4つのイチジク、セイヨウカリン、リンゴ、ナシが描き分けられています。斑点の出たブドウの葉や、白い虫の卵がついた葉まで、傷んだ状態がそのまま写されています。
ダルピーノの工房で
1595年ごろ、カラヴァッジョは画家ジュゼッペ・チェーザリ(カヴァリエール・ダルピーノ)の工房で働いており、「花と静物を描く」仕事を任されていました。モデルのマリオ・ミンニーティがローマに来たのが1593年なので、本作はそれ以降、カラヴァッジョが20代前半のうちに描かれたことになります。ミンニーティは、のちの『バッカス』のモデルともいわれる人物です。1607年、ダルピーノは銃器の不法所持を理由に作品をすべて教皇パウルス5世に押収され、それらは教皇の甥シピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿に与えられます。本作もこのとき押収された作品に含まれていました。
現代のゼウクシスとして
古代ローマの著述家ウィトルウィウスは、客への贈り物を描いた静物画を「クセニア」と呼びました。また画家ゼウクシスがブドウを描いたところ、鳥がついばみに来たという逸話が、ルネサンス期の美術文献でよく紹介されています。本作は、カラヴァッジョが自らを現代のゼウクシスになぞらえて描いた可能性があります。
頂点に達した果物の写実
2012年の分析では、下描きが実物を見ながらキャンバス上に直接描かれていたことも確認されています。この写実への集中は、1597年から1600年ごろの『果物籠』(アンブロジアーナ絵画館、ミラノ)で頂点に達します。『果物籠』は人物のいない果物だけの静物画で、本作とは別の作品です。名前が似ているため混同されますが、所蔵館も描かれた時期も異なります。
読んだらクイズ
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肩と衣服の襞肩を出した衣服の襞まで丁寧に描き込まれ、カラヴァッジョが人物と静物を同じ集中力で描いたことがうかがえます。
次に見る1枚
よくある疑問
- 『果物籠を持つ少年』はどこにある?
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イタリア・ローマのボルゲーゼ美術館に所蔵されています。もとはシピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿のコレクションに由来し、1902年にイタリア政府が購入しました。
- モデルは誰?
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カラヴァッジョの友人でシチリア出身の画家マリオ・ミンニーティだとされています。当時16歳ほどでした。
- 何を象徴している?
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聖愛や俗愛、四季の秋、五感の味覚、ヴァニタスなど様々な解釈が提案されていますが、特に定まった意味はないとする見方もあります。
- どんな果物が描かれている?
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桃、4房のブドウ(黒2房・赤1房・白1房)、赤い種をのぞかせた裂けたザクロ、4つのイチジク、セイヨウカリン、リンゴ、ナシが確認できます。園芸学の分析では、斑点の出たブドウの葉や虫の卵がついた葉も描き込まれていると指摘されています。秋に実る果物がそろっており、四季の秋を表すという解釈もあります。
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ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオのほかの作品
《バッカス》 《ナルキッソス (カラヴァッジョ)》 《メドゥーサの首 (カラヴァッジョ)》 《聖マタイの召命》
出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル



