
この作品のデータ
| 作者 | ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ | 同じ作家の作品 5点 |
|---|---|---|
| 制作年 | 1596年頃 | |
| 時代 | ルネサンス | 同じ時代の作品 58点 |
| 様式 | バロック | 同じ様式の作品 18点 |
| 種別 | 絵画 | |
| 技法・素材 | 油彩、カンヴァス | |
| 所蔵 | ウフィツィ美術館フィレンツェ | 同じ所蔵の作品 7点 |
| 有名度 | ★★★名画クイズで出題(全作品の解放) |
バッカスの果物籠には、はじけたザクロと腐ったリンゴが紛れ込み、若さの儚さを暗示しています。モデルは弟子で恋人だったマリオ・ミンニーティか、それとも鏡を見て描いた自画像か。ライバル画家がそう主張し、二人は生涯互いを嫌い合いました。
この絵の作者を覚えているかは、名画クイズ(iPhone アプリ)で確かめられます。
見どころ
誘うまなざし
バッカスに扮した少年は、鑑賞者に向かって意味ありげな視線を送っています。ふっくらとしていながら筋肉質な身体つきが、官能的な雰囲気を強めています。
差し出されるワイン
左手に持った浅いゴブレットにはワインが満たされ、鑑賞者を自分の方へ差し出しています。指先で衣服の引きひもを弄ぶ仕草が、くつろいだ雰囲気を作っています。
腐りかけた果物籠
手前の石のテーブルに置かれた籠には、ザクロが弾け、リンゴが傷んだ状態で描かれています。若さや快楽がやがて衰えることを示すヴァニタス(虚栄)の主題です。
デル・モンテ枢機卿のもとで
カラヴァッジョは1596年、最初の重要な後援者だったデル・モンテ枢機卿の住居マダーマ宮に移り住み、以後5年間その客人となりました。枢機卿は古代神話の寓意的な絵を好み、本作のほかに『メデューサ』も依頼しています。両作品はのちに枢機卿からメディチ家へ贈られ、それ以来フィレンツェにあります。
モデルをめぐる証言
ライバル画家ジョヴァンニ・バッリオーネは、カラヴァッジョが制作中に自分の前へ鏡を置いていたと証言し、本作の人物は自画像だと主張しました。バッリオーネはカラヴァッジョを嫌い、辛辣な伝記まで書いた人物です。二人の対立は嫉妬によるものだったとも考えられています。
先に描かれた『病めるバッカス』
カラヴァッジョは1593年ごろ、ボルゲーゼ家のために『病めるバッカス』と呼ばれる別のバッカス像も描いています。黄疸のような肌色で、鑑賞者から身をそらした姿勢が特徴です。強い明暗を対比させるテネブリズムへの関心は、この頃からすでに見られます。
読んだらクイズ
この拡大は、どの見どころ?

差し出されるワイン左手に持った浅いゴブレットにはワインが満たされ、鑑賞者を自分の方へ差し出しています。指先で衣服の引きひもを弄ぶ仕草が、くつろいだ雰囲気を作っています。
次に見る1枚
よくある疑問
- 『バッカス』はどこにある?
-
イタリア・フィレンツェのウフィツィ美術館に所蔵されています。デル・モンテ枢機卿からメディチ家に贈られて以来、ずっとフィレンツェにあります。
- モデルは誰?
-
弟子で恋人でもあったマリオ・ミンニーティだとする説と、カラヴァッジョ自身の自画像だとする説があります。ライバル画家ジョヴァンニ・バッリオーネは、カラヴァッジョが鏡を見ながら自分を描いたと主張しましたが、確証はありません。
- 果物籠にはどんな意味がある?
-
はじけたザクロと腐りかけたリンゴは、若さや快楽がやがて衰えることを示すヴァニタス(虚栄)の象徴だと解釈されています。
- 『病めるバッカス』とは別の作品?
-
はい、別の作品です。『病めるバッカス』は1593年ごろにボルゲーゼ家のために描かれた先行作で、ローマのボルゲーゼ美術館にあります。黄疸のような肌色で、鑑賞者から身をそらした姿勢が特徴です。
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオの画集を Amazon で探す
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオのほかの作品
《果物籠を持つ少年》 《ナルキッソス (カラヴァッジョ)》 《メドゥーサの首 (カラヴァッジョ)》 《聖マタイの召命》
出典・画像について
画像: Wikimedia Commons(Public domain)。元ファイル



